天竜流域林業活性化センタ— 意見交換会

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天竜流域林業活性化センタ— 意見交換会を開催いたしました

天竜材発見活動推進班では、林業・木材関係者等を対象とした
地域で進める家づくりについての講演会・意見交換会を開催した。

日時:平成26年1月27日(月)
場所:浜松市天竜区二俣鹿島 静岡県北遠総合庁舎

講演「林業・木材産業を核とした地域活性化の実現」

株式会社中島工務店 代表取締役 中島紀于氏


・岐阜県中津川市加子母は95%森林でそのうち半分が国有林である。
・6社で加子母ひのきの家建築共同組合を設立(大工中心)した。
・プレカット、大断面の集成材工場、製品の販売店なんでも市場等の施設も作り、お寺、お宮、お城のような社寺建築を行っている。
・人が住むことで地域の荒廃を防ぎ下流域を守っている。
・加子母に生まれて加子母に育ったなら、加子母を守る義務があると思うし天命であると思っている、という人達で今の加子母を守っている。
・広大な山の木を使ってそれをお金にしていかなければ食べていけない。家づくりをすることで、みんなが食べていけるようになると考えている。
・ 恵まれない地域がどうすれば自立できるのか皆で考えている。



講演「林業で元気な地域になるために」

林材ライター 赤堀楠雄氏


・日本の林業には「資源採取型」と「育成型」がある。
・「資源採取型」の代表が製紙業界で、安い材(低質材)を収奪して成り立つ産業である。ほかには合板や集成材などがある。
 「育成型」は価値の高い木を育て続けて、地域の景観の保持がされるもの。 
・選別・価値づけを「育成型」は山で、「資源採取型」は加工で行う。
・山の木に手をかけて育てる育成型の林業を目指していくことが、地域の維持発展につながると思う。
・今後、リフォームが増え、新たなユーザーをいかに開拓するかを考えたとき、スタンダード化が必要と考える。
 デザイナーにとっては、木材は使いにくい材料。等級・規格が統一されれば汎用性が高まり、使いやすくなる。
・木材業界は今まで、自分たちのメリットがないと中々動いてこなかったが、
 どうすればユーザーが使いやすくなるかスタンダード化について考えてゆく必要がある。
・どうすれば木の価値を高められるのか、どうすれば木を大切に育て続けていける地域としてこれからもやっていけるのか、どこの産地も考えてもらいたい。 


講演者を交えた意見交換会

<質問>後継者の育成について
・大工さんの子供が大工さんになるように背中を見せる。親父がきちっと仕事があって飯が食えれば子供もついてくる。
・自分のことよりも人のことを考える人を連れて来てやらないといけない。
・教育するというのを本当にやってこなかった産業というのは、社会情勢を抱えながら人は減り、人が育っていないところは駄目だということだと思う。
・この地域で一緒にやるという育て方をしていく。地域材でつくる家づくりの需要をもっと呼び起こしてゆく事も大切な仕事だと思いました。


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